悩み
- 20代SEがはやく年収を上げる方法を知りたい
- SEが評価される指標を知りたい
- 年収UPに繋がるIT資格を知りたい
本記事では、20代の若手ITエンジニアの方に向けて、転職や昇進で有利な評価を受けやすいIT資格を紹介します。
特にSI系企業の方はより当てはまる内容なので、ぜひ最後まで読んで資格取得を目指してください。
この記事でわかること
- ITSS認定資格はITスキルの証明になる
- ITSSレベルの高い資格を持っていると高い評価を受けやすい
旧帝大薬学大学院修了 / フリーター / 新卒枠でシステムエンジニア / 転職エージェント利用 / 事業会社でAI研究開発職
未経験からITエンジニアになった経験やIT転職した経験を元に、有益な転職情報を発信しています。
多くの方のIT転職の役に立ちたくて様々な記事を作成していますので、ぜひ転職活動に活用してください。
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さっそく見ていこう!
IT資格と評価の関係

昔からある日本企業の多くは、年功序列で評価される構造です。成果での評価がゼロではないですが、特に何もしていない社員が年齢・勤続年数が長いだけで高い給与をもらっているという話はよく耳にしますよね。
しかし、近年は終身雇用制度は崩壊するのではないかと考えられています。2019年に日本を代表する企業であるトヨタ自動車の社長と経団連会長が行った会見で、「終身雇用を守っていくのは難しい」という発言があったことで一気にこの考えが広まりました。
そんな中、IT企業は比較的、年功序列ではなく成果による評価が取り入れられている業界だと言われています。経験やスキルで評価されるようになれば、転職が増えているこの時代でも高い評価を受けられるかもしれません。
実際に経済産業省の調査でもこの傾向は報告されていますので、一部紹介します。

経済産業省の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」で、社員の給与の決定に年功序列がどの程度影響しているのかを詳しく調査した結果が報告されています。
結果、年功序列による給与への影響は小さいと回答した企業は約57%(IT企業全体の「小さい(水色)」)と、過去最多になったそうです。特に、システム関連コンサルティングの企業では「非常に大きい」と回答した企業は0%と、年功序列の評価は最も少ない結果になっています。
若い世代の社員は能力・成果により評価されることで高給与を得ているとの調査も報告されています。
これからは転職するのが当たり前の時代になってきていて、年功序列での評価は難しくなってきます。若い世代の方はより転職することを視野に入れて、年功序列でなく成果に基づいた評価を求めていく必要がありそうです。

転職して年収を上げる人が多いみたい!
ITスキルはITSSレベルで評価される

年功序列による評価が減っているIT企業では、どのようにして社員の評価をしているのでしょうか。本章では、IT業界でスキルが評価されている基準について紹介します。
IT業界のスキルの判断は「ITSS(ITスキル標準)」というスキルを客観視するための基準によって決まります。
ITSSは、個人の能力や実績、所有しているIT資格に基づいて7段階にレベル分けされます。例えば、新卒からシステムエンジニアになったばかりのIT初心者は、レベル1~2に分けられます。
特にSI系企業では、詳細設計や基本設計などの開発工程のどの段階まで経験したことがあるのか、どんな情報処理資格を保有しているのかで評価する企業が多いようです。
ITSSレベルによって、評価が変わるので、当然年収も変わってきます。レベルごとのスキルの違いと平均年収を紹介します。
ITSSレベル | スキルレベル | 平均年収 |
---|---|---|
レベル1 | 最低限の基礎知識がある新人・初級者 | 437.8万円 |
レベル2 | 上位者の指示のもと仕事ができる若手人材 | 499.2万円 |
レベル3 | 独立して仕事ができる中堅人材 | 576万円 |
レベル4 | 部下を指導できるチームリーダー | 726.1万円 |
レベル5 | 社内での指導者・幹部 | 937.8万円 |
レベル6/7 | 国内・国際的に著名 | 1129.9万円 |
新人レベルから国内外で著名なレベルまで設定され、年収も上昇していきます。特に、チームレベルになるレベル4から大幅に年収が上がっています。
転職して年収を上げたい方も、社内で評価されて昇進したい方もITSSレベルを参考にして自身のスキルや経験を上げていけばまっとうな評価を受けられるでしょう。

実際、私が所属していたSI企業でも、ITSSの調査により評価されていました。
ITSS認定資格の取得がITスキルの証明に

ITSSレベルをアピールする手段の一つにIT資格の取得があります。ITSSレベルに相当する資格がいくつか公表されているので紹介します。
ITSSレベル | 情報処理資格 |
---|---|
レベル1 | ITパスポート |
レベル2 | 基本情報技術者試験 |
レベル3 | 応用情報技術者試験 |
レベル4 | 高度情報技術者試験 |
レベル1は、ITパスポートです。IT初級者用の基礎的なIT知識についての資格です。
レベル2は、基本情報技術者試験です。入社1,2年目の社員が取得するようなIT全般の基礎知識を習得する資格です。
レベル3は、応用情報技術者試験です。中堅のIT社員が少し応用的な知識を習得する資格です。
レベル4は、高度情報技術者試験です。一つの試験ではなく、データベースやネットワークなど専門的な知識を高度に習得する資格です。8種類の資格が用意され、今後どのようなIT人材になりたいかによって選択して受験しましょう。
- ITストラテジスト試験
- システムアーキテクト試験
- プロジェクトマネージャ試験
- ネットワークスペシャリスト試験
- データベーススペシャリスト試験
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験
- ITサービスマネージャ試験
- システム監査技術者試験
これらの資格を取得することで、ITSSレベルを証明でき一定の評価を得ることができます。評価指標は企業や業態によって異なることが多いですが、IT資格を取得しておけば誰が見てもわかりやすい指標になるのでぜひ早いうちに取得しておきましょう。
私は入社1年目で基本情報技術者試験、2年目で応用情報技術者試験を取得しました。同期でもかなりはやい時期に取得できていました。当時の勉強法をまとめているので参考にしてください。

やる気の高さのアピールにもなるよ!
ITSS認定資格を転職に活かそう

ITSS認定資格は、ITスキルを判断するためにIT転職でもアピール材料に利用されます。
転職で年収を上げたいのであれば、早いうちに高度情報技術者などの資格を取得してITスキルをアピールするべきでしょう。
本章では、ITエンジニア経験者向けに年収アップの実績が高い転職エージェントを紹介します。ITエンジニアが転職するなら、ITエンジニア特化型の転職エージェントをおすすめします。
- レバテックキャリア:人気No.1転職エージェント
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それぞれ特徴が違いますが、3つのいずれも年収アップ率が高く評価がいい転職エージェントです。
詳細については以下の記事にまとめているのでぜひ参考にしてください。

複数活用して転職するのがおすすめです!
まとめ
IT企業での評価は、ITSSレベルで判断する企業が多いです。ITSSレベルのアピールには情報処理資格が利用できるので、早いうちに資格を取得して、年収アップを目指しましょう。
IT転職先には、SIerやユーザー企業の情報システム部門など様々な選択肢があるので、転職エージェントにキャリア相談しながら進めるのもいいと思います。